【保護者必見】お子様がゲームで高額課金してしまった時の対応と予防策 [代表:宮谷]
スマホやタブレットの普及により、子どもたちの生活環境はこの10年で大きく変化しました。その中でも大きな影響があるのが、「ゲームアプリによる高額課金」のトラブルです。 今回は、実際に身近で起きた事例をもとに、「お子様がゲームで高額課金してしまった場合の対処法」と「未然に防ぐためのポイント」について、保護者の皆さまに知っていただきたい内容をまとめました。 ■ 子どもが高額課金してしまう代表的なケース ● ケース1:親のクレジットカードを無断で登録 スマホやタブレットで課金をするには、クレジットカードの登録が必要です。子どもが自分の端末に親のカード情報をこっそり登録して課金するというケースが増えています。特に財布が手の届く場所にあると、カード情報を盗み見られる可能性があります。 ● ケース2:保護者の端末から課金される 多くの保護者のスマホには、すでにクレジットカードが登録されています。顔認証や指紋認証も、一度設定されてしまえば、寝ている間に子どもが親の顔を使って認証してしまうこともあります。 さらに一度でも小額課金を許可したゲームでは、パスワード無しで再課金が可能になるケースもあるため注意が必要です。 ■ 保護者が課金に気づけない理由 ● 理由1:通知メールが届いていない AppleやGoogle Playでは、課金時にメール通知が送られますが、登録メールアドレスが古いままだと、通知が届かず発見が遅れる場合があります。 ● 理由2:迷惑メールと誤認してしまう 最近は詐欺メールが多いため、正規の課金通知を誤って無視してしまうケースもあります。 ■ 課金が発覚したときの対応ステップ 【ステップ1】課金の出所を確認する 誰が・いつ・どの端末で課金したのかを把握し、アカウントの乗っ取りか、家族による操作かを確認します。 【ステップ2】AppleやGoogleで返金申請を行う 未成年が保護者の同意なく契約した場合、民法上「未成年者取消権」に基づき契約を取り消せる可能性があります。 ただし、保護者のアカウントからの課金は返金されにくいため、申請は誠実かつ丁寧に行う必要があります。 ※申請は同一決済に対し最大2回まで可能です。 【ステップ3】消費生活センターへ相談 返金申請が通らなかった場合は、各自治体の消費生活センターに相談してください。 センターでは以下のような対応が行われます: 課金に至った経緯書の作成指導(保護者が経緯書を書いて消費生活センターへ提出する必要があります。)※経緯書の作成は、ビジネス文書の作成に慣れていない人にとっては難易度の高いものです。もし作成でお困りの場合は、代表:宮谷までご相談下さい。 消費者センターから子どもへのヒアリング(状況確認) AppleやGoogle日本法人への交渉 交渉には1週間〜10日程度かかりますが、成功すればAppleやGoogleから返金メールが届きます。返金された場合は、必ずセンターへお礼を伝えましょう。 ■ 消費生活センターでも解決しなかった場合 それでも返金が認められなかった場合、法的対応として弁護士に相談する方法もあります。ただし、弁護士費用が課金額を上回る場合もあり、目安としては40~50万円以上の課金時に検討するのが一般的です。 ■ 再発防止のためにやるべきこと ● 子どもへの教育 高額課金の背景には、ゲームへの依存や射幸心の高まりがあります。基本的にはスマホ・タブレット・ゲーム機を一時的に回収するなど、家庭でしっかりと対応することが望ましいです。 ● 端末設定の見直し 使用メールアドレスの見直し(通知を受け取れるアドレスに) ペアレンタルコントロールの設定 ゲームアプリのインストール制限 設定方法はApple・Googleのカスタマーサポートでも丁寧に案内してくれます。 ■ 学校に報告するべきか? 最近のゲームには、友達とチャットやアイテム交換ができる機能があり、仲間内での影響や強要が関係している場合もあります。個人的には、状況によっては学校に相談しておくことをおすすめします。 ■ まとめ ゲームの高額課金は、誰にでも起こり得る身近なトラブルです。まずは未然に防ぐための環境作りと教育が最も重要です。 それでも起こってしまった場合は、慌てず冷静に、Apple・Googleへの返金申請、消費生活センターへの相談など、段階的に対応していきましょう。