論語がテスト範囲に出た場合の学習法 [代表:宮谷]
中学3年生の国語の定期テスト範囲で「論語」が指定されている学校が多いです。 論語は漢文なので、漢文と聞くだけで学習を避けてしまう生徒さんが多いですが、論語とは何であるか、どういったことを目的に学習しているか、そのあたりを把握してから学習にアプローチすると、結構楽しく・楽に学習することが出来ます。 論語は、wikipediaによると… 孔子とその高弟の言行を、孔子の死後に弟子が記録した書物である。 儒教の経典である経書の一つで、朱子学における「四書」の一つに数えられる。 その内容の簡潔さから儒教入門書として広く普及し、中国の歴史を通じて最もよく読まれた本の一つである。 とあります。 まず、孔子は紀元前500年前後に活躍した春秋時代の中国の思想家・哲学者です。紀元前500年ということは、今から2,500年前の人物です。 2,500年前の人物の格言が、現代でも読まれていること・活用されていることが驚きですね。 儒教の経典である経書の一つとありますが、儒教は孔子を始祖とする思考・信仰の体系で、中国や朝鮮半島でも今でも大切にされています。 朱子学というのは、この儒教の考えを南宋の朱熹(しゅき)が学問として体系化したものです。朱子学は、日本にも伝来し、仏教の補助的な考え方として、江戸時代から明治時代に掛けて影響を及ぼしています。 このようにアジア全般で広く伝わった孔子先生の思想ですが、なぜこれだけ多くの地域、長い期間大切にされてきたのかというと、孔子先生の言行が物事の真理と感じる方が多かったからだと思います。 なお中学3年生の国語の教科書に載っている論語は、主に学習や自分自身の成長について述べられているものが中心で、これから大人の仲間入りをしていく受験生にとって、とても意味のあるものです。 しかしながら、中学3年生の時点で孔子先生が言いたかったことをきちんと理解出来る人がどれだけいるかという疑問はあります(笑) 論語を学習する時は、2つの留意点があります。 ①現代語訳をまずは読んで、その内容が何を伝えているのかきちんと中身を把握することです。当然、そのまま「現代語訳を書け」と出題される場合も多いです。 ②次に漢文のルールです。レ点や一二点など漢文特有のルールを把握しましょう。 論語の漢文ルールはそれほど難しいものは使われていないので、映像解説などを見ると容易に把握することが出来ます。 国語の先生によっては、②→①で教えてしまう先生もいるのですが、圧倒的に①→②で学んだほうが理解が進むはずです。 なお、孔子先生の格言で私自身好きな言葉はいくつかありますが、いくつか紹介しておきたいと思います。 ①子曰く。先ず行う。その言や、しかるのちにこれに従う。 先生は言われた。まずは行動をしなさい。言葉は後からついてくるのだから。 これは仕事が溜まってくると思い出す格言です(笑)生徒さんの勉強も同じですね。 ②子曰く、学は及ばざるが如くせよ。猶(なお)之を失わんことを恐れよ。 先生が言われた。まだまだ自分は十分ではないという思いを持ち続けるのが学ぶということだ。のみならず、学んだことは失わないよう注意しなさい。 これも常に仕事で意識している点ですが、ついつい仕事に慣れが出てくると常に戒めが必要だなと思います。得点にこだわる生徒さんに捧げたい言葉です。