【伊丹南ゼミ】諦めない大切さ ~思い出に残っている生徒シリーズ~
伊丹南小、鈴原小、有岡小、笹原小、 伊丹南中専門の個別指導塾! 伊丹南ゼミナール 室長の藤田です! 今日は私がこれまでの仕事の中で最も感動した出来事を一つ、 お話しさせてください。 ある中学3年生の男の子の話です。T君といいます。 彼は小学5年生のときに入塾して、中学2年の途中までは ほぼオール3のごく普通の成績の生徒でした。 でも、ある日突然「A高校(偏差値が10以上上)に行きたい」 と言ってきました。 まだ中2ということもあり、大丈夫だよ、 今から真剣に頑張れば合格できるよと励ましましたが、 正直、その時点では現実的とは言えない挑戦でした。 ただ、そこからの彼は本当に変わりました。 授業は経済的な事情でたくさんは取れませんでしたが、 自習を合わせると中3の夏期講習と冬期講習は 塾が空いている日はほぼ1日中塾で勉強していました。 中3の10月ごろからは自習に毎日通うようになり、 先生たちにどんどん質問して、サボり癖のあった 宿題も欠かさずにやってくるようになりました。 それでも受験の直前の1月の模試ではC判定。 合格の可能性は五分五分。 しかも、私立高校には通えない事情があったため、 失敗はできない状況でした。 お母さんと一緒に、 「志望校のレベルを下げた方がいいのか?」 と何度も何度も相談に来てくれました。 ずっと努力してきた姿を間近で見てたからこそ 挑戦させてあげたい気持ちもあるが、 失敗が許されない究極な状況。 そう簡単にA高校を受験しましょうと 言う勇気が私にはありませんでした。 迷い苦しむT君の様子を見ていて 「本当はT君が受験校を決めるべきです。 でも悩み苦しんでいるT君を見ていると、 私がどちらかを決断してあげたら T君を楽にさせてあげられるのに… 決めきれず申し訳ございません」 と私とお母様で泣きそうになりながら 懇談をしたことを今でも覚えています。 最終的に彼は、 「それでも自分の目標に挑戦したい」 と、志望校を変えない決断をしました。 結果は――見事、合格。 報告を聞いたときは、私も本当に嬉しくて、 思わず涙が出そうになりました。 今、彼は高校3年生。 あの頃と変わらず努力を続けて、 国公立大学を目指して勉強中です。 高校生活もとても充実しているそうで、 「あの時、挑戦してよかった」と言ってくれました。 この経験を通して、 私自身が「諦めないことの尊さ」や 「逆境に負けない強さ」を 教えてもらったような気がしています。 「指導する立場」として 生徒に向き合っているつもりが、 気づけば私の方が励まされ、 学ばされている——そんな瞬間でした。 これからも、生徒の可能性を信じて、 ともに成長できるような指導をしていきたいと思っています。