終戦について調べてみると… [代表:宮谷]
明日8月15日(木)は79回目の終戦記念日ですが、当日はblogを更新する時間がなさそうなので、今日更新しておきたいと思います。 改めて終戦について調べてみると、歴史的な事実を整理して把握しておく必要があることに気づきました。 まず、1945年8月15日ですが、この日は昭和天皇が国民に向けてラジオ放送された玉音放送を通じ、戦争に負けたことを知らせ、連合国側のポツダム宣言を受諾することにも触れられました。 放送されたのは正午だということです。 実際にポツダム宣言を受諾したのは前日の8月14日です。当時の鈴木貫太郎内閣が、8月9日に御前会議を開き天皇に「御聖断」を仰ぎポツダム宣言の受諾が決まります。 作者 白川一郎画伯 しかし、国体の護持を巡り意見が分かれたようで、再度14日に御前会議を開いた経緯があるようです。 その後、昭和天皇の音声をレコードに録音し、全国に放送されました。前日にはあらかじめ、「15日正午に重大放送がある。」との報道がありましたが、当時は電力事情が悪く送電が停止されている地域もあったのとことです。しかし、15日は特別に全国に送電がされました。 出所:毎日新聞 ただ実際に放送が始まると、当時のラジオは品質が悪く聞き取りづらい上に、昭和天皇の朗読の言い回しが難解で、何を言っているのか把握出来ない人も多かったそうです。 当日に放送されることはアメリカ軍も把握していたようで、空襲は15日未明の秋田県への空襲を最後に停止されたようです。 出所:CNN こういった内容からも、様々な人々が動き戦争終結に至ったことが分かります。 ちなみに、実際にはその後アメリカ軍の戦艦ミズーリで9月2日に降伏文書に調印をしており、アメリカではこの9月2日が対日戦争の戦勝記念日となっています。 また、降伏文書に調印・即時発効したにもかかわらず、その後当時のソ連が千島列島に侵攻し、日本側の死者は8万人にもなりました。 その後、57万人以上の軍人・軍属がシベリアや中央アジアの収容所に連行され、強制労働されたことも知っておくべきです。その1割以上の方が亡くなったので、終戦後も合わせて13万人以上の方が亡くなったことになります。 中学校の社会の勉強では、下手すると第二次世界大戦はたった1日の授業で終わることもあります。歴史の教科書の後半にあたるので、授業時間が足りないのでしょう。 受験生として把握しておきたい第二次世界大戦(日中戦争)開始から終戦後までに関連する重要語句ですが、 「1929年の世界恐慌」 「ブロック経済」 「ニューディール政策」 「ナチス・ドイツ」 「ヒトラー」 「ムッソリーニ」 「満州事変」 「五・一五事件」 「二・二六事件」 「日中戦争」 「国家総動員法」 「第二次世界大戦」 「日独伊三国同盟」 「太平洋戦争」 「学徒出陣」 「ポツダム宣言(ポツダムはドイツの都市です。)」 「広島(8/6)・長崎(8/9)への原爆投下」 「連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)」 「マッカーサー」 「シベリア抑留」 「農地改革」 「日本国憲法」 など、おおよそ20の用語があります。この用語とその中身を1日の授業で実施するのは、なかなか無理があります。 しかし、中学3年生の受験生で都立受験をする人は、1言漏らさず把握しておく必要があるので、今一度歴史の教科書を読み直してみては如何でしょうか。保護者さんもご一緒に確認されることをお勧めいたします。 改めて戦争に突入した経緯や、今回書いた終戦の経緯などを把握し、立体的に歴史を見ることで平和について考えてみると良いと考えます。