【豊津ゼミ】行動は雄弁であるということ
こんにちは!
豊津ゼミナール室長の石川です!
タイトルの「行動は雄弁である」というのは外国のことわざで、
口で言うことよりも、行動こそがその人の本質を表すということです。
今回は将棋で有名な羽生善治さんのお話をしましょう。
彼は10代でプロ棋士となり、若くして数々のタイトルを獲得した「天才棋士」として知られています。
若い頃の羽生九段の目的は、明確でした。
「目の前の対局に勝つこと」
「タイトルを取ること」
そのため、直感やひらめきを武器に、鋭く踏み込む将棋を指していました。
実際、その姿勢は驚異的な結果を生み、史上初の七冠独占という偉業を達成します。
しかし30代に入る頃、将棋界の研究は急速に進み、
若手棋士たちはコンピュータ将棋の研究成果を取り入れ、理論武装して羽生九段に挑むようになりました。
ここで羽生九段は、大きな転機を迎えます。
彼は次第に、目的をこう捉え直すようになります。
「勝ち続けること」から
「将棋という競技の中で、長く第一線に立ち続けること」へ。
この目的の変化が、彼の行動を変えました。
・新しい定跡を若手と同じように一から学び直す
・コンピュータ将棋を拒否せず、研究の参考として取り入れる
・無理に勝ちにいく手よりも、長期戦で力を発揮できる指し回しを選ぶ
こうして、かつて「直感の天才」と呼ばれた羽生九段は、
「学び続ける棋士」 へと姿を変えていったのです。
その結果、40代後半になってもタイトル戦に登場し、2017年には永世七冠の資格を得るなど
前例のないキャリアを築きました。
羽生九段は、こんな趣旨の言葉を語っています。
「才能は若さとともに失われるが、
学び続ける姿勢は年齢とは関係がない」
この言葉は、
目的を「一局の勝敗」から
「生き方としての将棋」へ変えたからこそ生まれた行動
を象徴しています。
目的を変えると行動が変わり、人生が変わったと言えるかもしれません。
私も随分と年を取りましたが、まだまだこれから、
いい人生に変えていきたいと思っています!
