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引き込まれる作文とは [教室長:松本]

たまに生徒の作文を読んでいてすごく引き込まれることがあります。

 

その正体が何なのか理由を考えますと、一つは「第三者の感情が伝わってくる」ことなのかもしれません。

自分自身が「嬉しかった」「悔しかった」という表現方法は第一歩として大切なことです。

さらに読者を引き込ませるには、筆者と第三者双方の感情が伝わってくることなのかもしれません。

 

本ブログでも毎年紹介している気がしますが、次の二名の作文を今でも忘れられません。

 

(山崎中学校の生徒さん)

① 陸上大会の時、ふだん「勉強しなさい」とばかり言う母が応援にきた。私は素直に喜べなかった。スタートの合図とともに、ダッシュをきめたその時、母の大きな声援が聞えてきた。「〇〇頑張れー!」少し恥ずかしかったけど、同時に私のスピードはどんどん加速していった。

(忠生中学校の生徒さん)

② 私は太鼓のボランティアとして東北地方へ向かうバスに乗っていた。まったく気が乗らず、窓の外を見ながら音楽をずっと聞いていた。現地で太鼓の演奏が終わった後、一人のお婆さんが私のところへやってきて「あなたたちのお陰で生きる勇気が湧いてきた」と言ってくれた。その時、私は胸がいっぱいになり、太鼓の演奏をしにきて良かったと思った。

推薦入試を突破した彼らは今ごろ二十歳になったころでしょう。ついこの間まで一緒に数学の問題を解いていたはずなのですが・・・

 

最近は作文が苦手な生徒さんが増えました。いや、昔から多かった気もします。ですので、私はまずは「ありのまま」書いていいと伝えます。実際はその「ありのまま」が難しいのですが。

 

都立推薦入試の作文の配点は非常にウェイトが高いです。だいたい1000点満点中、200点から250点です。高校によっては300点です。

 

文章とは、文字であり、言葉であり、心の表れです。たとえ心が豊かであっても、それを伝えるためには練習が必要なのです。

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