やる気を引き出し、成績をアップさせる方法はこれだ。
【ステップ1】子どもの話を聞く
ついついやってしまいがちなのが「子ともの気持ちを考慮することなく自分自身の意見を通す」ということです。実は子どもを大切にするということで最初にすべきことが「相手の話を聞く」ということ。子どもの話を否定することなく、子どもの話を聞いてあげることですそうすると子ども自身は「自分自身が受け入れてもらった」と思って心を開いてくれるのです。自分自身の一方的な価値観の押し付けや自分の意見を通すことをしても、子どもは決して心を開くことはありません。まずは相手の話を聞くことです。否定することなく聞いてあげることなのです。大切なことは「この人はわかってくれる」という人に思ってもらうことです。子どもに教えるのはそれが終わったずっとあとの話なのです。
【ステップ2】「できるところ」からスタートとする
子どもが心を開いたら、次にできるところからやることです。指導していて一番問題なのはこんなことです。「勉強嫌い」な子どもに対して「この子は英語ができないんです」と言ってさらに嫌いな「英語をお願いします」とスタートすることです。そうすると「嫌い」がダブルですから前に進むことはできません。勉強嫌いだとしても好きな科目はあるはずです。あるいは、まだマシな科目でもいいです。そういったできるところからやるのです。しかも、その中でもさらにできるところから。そして、子どもが「自分でもできる」ことをイメージできるとスタートし始めるのです。勉強をスタートさせるのは自転車をこぐのに似ています。最初が一番力が必要になります。力を行けてこぐ。そうすると自転車は動き始めます。そうするとドンドン勢いがついてきます。
【ステップ3】点数のアップの道順を作る
子ども自身が「自分でもできる」と思えばやることができます。親や先生が「あなたはできる」というよりも自分自身で「やれるところができて、それを積み重ねるようにすれば希望の得点が取れる」ようになればやる気にはなります。まずは物語にあったように「どこができるか?どこか解けそうなのか?」ということを確認するとことです。そして、希望の点数が取れるまでの、「点数アップのロードマップ」を作って共有することです。すると「それだったらできる」という風にまずはスタートすることです。
【ステップ4】小さな実績を積み上げていく
「あなたはできるよ」と100回言うよりも「1回できた」方が確実に子どもは伸びます。まずは「自分自身でできた」という体験を積ませていくことです。できることからスタートしてできるところ1つ1つやっていくとどうなるのか?
「学校の授業で先生の言っていることがわかる」
「小テストで100点を取れた」
「他の子より速く問題が解けた」
となります。そのような実績を積み上げていくと子ども自身はどんどんどんどんできるようになります。
【ステップ5】1つ1つレベルを上げてトンネルを抜ける
できるようになれば、次はそのレベルをまるで赤ちゃんが一歩一歩歩けるようになるようにレベルを上げていきます。焦ることなくできることを増やしていくわけです。それを地道にやっていきます。大切なのは確実に結果が出るまでが勝負です。「テストで点数が取れた」「通知表が上がった」と大きな結果が出ると子どもはやる気になります。問題はその結果出るまでどうやって子どもを導くかです。右の図のようにそれは川底に石を積むようなものです。最初は石を積んでも水面には変化がありません。つまり結果は出ないのです。ですが、それを続けていくといきなり、結果が出るようになります。
それまで勇気付けて励まして、いく必要があるのです。以前こんな子がいました点数が6点台だった子が67点になった子です。その子が言ったセリフです。「成績が上がるまではまるでトンネルの中にいるようだった」と。それぐらい子どもは成績が上がるまでが暗澹としています。それを導いてあげるのです。トンネルの中に子どもを「あと10 m。あと5 m。もう少し。あと3 m。もう少しだ。がんばれ」 という風に子どもを励まし導いてあげるのが塾の先生の仕事なのです。