2023.12.07
読書感想文は意味があるのか?
私が子供の頃と比べ
最近は夏休みの宿題が多いように感じる。
私がゆとり世代というのもあるが
子供の時に読書感想文や自由研究などを
取り組んで記憶が全くない。
しかし、最近の小学生は
感想文や自由研究を宿題として課されている子が多い。
そこで今回は、夏休みの宿題について
色々と調べてみることにした。
1 夏休みの宿題

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000094.000026954.html
夏休みの宿題として多く上がるのが
1 問題集
2 自由研究
3 読書感想文
4 日記
5 家の手伝い
この5項目が50%を上回っている。
家の手伝いが宿題とは、なかなか面白い。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000094.000026954.html
しかし、読書感想文、自由研究は
保護者の中では5割弱の方が必要だとは思っていないようだ。
正直私も必要ないと思っているので
上記の2つの宿題について、もう少し深掘りをしていこうと思う。
2 読書感想文は意味があるのか?
『読書感想文 意味 データ』
などと色々調べてみたが、当然そんなデータは存在していなかった。
なので、文部科学省のページを参考に、読書感想文に意味を見出していこうと思おう。
まず、学習指導要領には
読書感想文を進めるような文章は見当たらなかった。(あったらすみません)
なので代わりに、読書の重要性という部分を参考にしようと思う。
1 読書活動についての基本的な認識
(1)読書の重要性
読書は,人類が獲得した文化である。読書により我々は,楽しく,知識が付き,ものを考えることができる。また,あらゆる分野が用意され,簡単に享受でき,しかもそれほど費用が掛からないという特色を有する。読書習慣を身に付けることは,国語力を向上させるばかりでなく,一生の財産として生きる力ともなり,楽しみの基ともなるものである。
読書の習慣を幼いころから身に付けることが大切であるが,ここでいう読書とは,文学作品を読むことに限らず,自然科学・社会科学関係の本や新聞・雑誌を読んだり,何かを調べるために関係する本を読んだりすることなども含めたものである。
国語力との関係でも,既に述べたように,読書は,国語力を構成している「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」「国語の知識等」のいずれにもかかわり,これらの力を育てる上で中核となるものである。特に,すべての活動の基盤ともなる「教養・価値観・感性等」を生涯を通じて身に付けていくために極めて重要なものである。
昨今「読書離れ」が叫ばれて久しいが,これからの時代を考えるとき,読書の重要性が増すことはあっても減ることはない。情報化社会の進展は,自分でものを考えずに断片的な情報を受け取るだけの受け身の姿勢を人々にもたらしやすい。自分でものを考える必要があるからこそ,読書が一層必要になるのであり,「自ら本に手を伸ばす子供を育てる」ことが切実に求められているのである。文化庁の「国語に関する世論調査」によれば,読書の重要性や意義については,国民の間でも十分認識されていると考えられる。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/04020301/008.htm#top
要約すると、読書は費用がそこまでかからずに、あらゆる知識を身につけることができる。また、読書を通して国語力の向上が見込まれる。昨今では『読書離れ』が叫ばれているが、自分で物事を考える必要があるこの時代だからこそ、読書がより一層必要ではないだろうか。
このようなことが書かれていた。
まさにその通りだとは思うが、一点だけ
読書を通して国語力の向上を見込むのは間違いだと思う。
以前のブログでも書いたが、読書量と国語の点数は
全く読まない子と少なからず読む子では差が見られるが
それ以上になると、相関が薄いからである。

また、以前『AI vs 教科書が読めない子供たち』という本を読んだが
この中でも、読書量と読解力には相関が見られないと書いてあった。

したがって、読書を通して国語力を培うというのは賛成できない。
ここまでの結論として、やはり読書感想文は必要ないのではないだろうか?
理由は、学習指導要領に特に記載がないことと、国語力の育成に効果が薄いからである。
また、もし本当に読書感想文が大切なのであれば、授業の中で行うべきだと思う。
宿題は、基本的には一度行った問題の反復練習になるので、書き方もわからないまま宿題として出しては、戸惑う子もいるのでなないだろうか。
3 自由研究は意味があるのか?
自由研究について調べてみると
昔は教科の中に『自由研究』という科目があったようだ。
たったの4年で教科としてはなくなったようだが
その時の学習指導要領を参考にしていこうと思う。
自由研究は、児童の自発的活動を促すために、児童が各自の興味と能力に応じて強化の活動ではじゅうぶんに行なうことのできない自主的な活動を教師の指導のもとに行なうための時間として設けられた。
https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1317741.htm
こちらが自由研究の目的である。
学校の中だけでは学べないことを学び、児童の自発的活動を促すために設けられたようだ。
確かにもっともなように聞こえるが、私の意見としては
『やりたい人だけやる』で良いような気がする。
上記の自由研究の目的を見ると『児童の自発的活動を促す』と記載があるが、やりたくない子供に無理やりやらせて自発的活動が促されるとは私は思えない。
もちろん、こういう課題が好きな子はやってみたら良いと思うので、結論としてはやりたかったらやれば良いである。
4 まとめ
個人的には、夏休みの課題は
漢字や計算など、本当に基本的な問題をたくさんこなしてほしいと思う。
この仕事をしているとよく感じるが
分数の計算ができない中学生が本当にたくさんいる。
難しい問題には一切取り組まなくても良いので
忘れない程度に漢字と計算の練習をすれば十分ではないだろうかと思う。