夏期講習特集だけで塾選び?見落としている大切なこと

子どもの夏期講習、どこの塾にしようか検討中ですか?そうですね、この時期、塾比較サイトはどこも「夏期講習特集!」と銘打って、派手に塾選びを宣伝していますよね。でもそこには注意が必要です。夏期講習の内容だけを見て塾を決めてしまうと、通常授業の様子や指導方針など、塾の本質的な部分を見落とすリスクがあります。後悔しない塾選びをするには、夏期講習以外の点にもしっかりと目を向ける必要があるのです。この記事では、多くの塾比較サイトが宣伝している「夏期講習特集」に惑わされず、子どもに最適な塾を見つけるための着眼点をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

夏期講習特集は校舎の個性が見えない

塾全体の紹介だけではわからないこと

塾比較サイトの夏期講習特集を見ると、大手塾を中心に華やかな内容が紹介されていることがあります。しかし、それらはあくまでその塾全体としての紹介であり、各校舎の詳細が把握できるわけではありません。

学習塾は校舎によって環境が大きくがあります。同じ塾名でも、立地条件、設備、合格実績、生徒数、生徒の層などが校舎によって異なるのが当たり前です。さらに、指導に当たる講師陣の経歴・指導スタイルの違いもあり、生徒への対応や授業の雰囲気は必ず変わってきます。

しかし夏期講習特集では、こうした校舎レベルの話は出てきません。塾全体としての魅力を押し出すだけで、実際の通塾先となる校舎の情報は置き去りにされがちです。本当に大切なのは、そういった詳細な部分なのですが、それを確認する機会が少ないのが塾比較サイトの「夏期講習特集」の実情です。

校舎担当者の想いが感じられない

塾は生徒一人ひとりをしっかりと見守り、寄り添う存在でなくてはいけません。だからこそ、校舎を預かる担当者の熱意や想いが何より大切なのです。

しかし、塾比較サイトの夏期講習特集ではそういった個別の校舎担当者の思いは、ほとんど感じられません。塾全体の一般的なPRにとどまっていることが多く、実際に子どもが通うかもしれない校舎に在籍している講師の姿や言葉はほとんど見ることはありません。

塾は「人」なのです。担当者一人ひとりの人柄や指導スタイル、生徒への接し方が、その塾の魅力を大きく左右します。しかし残念ながら、夏期講習特集では実際の校舎担当者の人となりが伝わってくることがほとんどありません。

子どもが実際に通うかもしれない校舎の雰囲気や、実際に指導をしてくれるかもしれない講師の人柄など、各校舎の情報をしっかりと確認する必要があります。塾全体の紹介ではなく、各校舎の現場から発信される想いにも着目することが重要なのです。

そもそも夏期講習だけでは不十分

通常授業の情報は?

夏期講習は、あくまでも塾の1つのイベントに過ぎません。子どもがメインで受講するのは、この短期間の講習ではなく、通常の授業なのです。

しかし、塾比較サイトの夏期講習特集を見ていると、講習の宣伝が目立ちすぎて通常授業の情報が薄くなっていることがよくあります。それでは子どもが実際に通う場合の情報が不足してしまい、適切な塾選びができません。

通常授業における授業の進度や指導方針、宿題の有無、生徒へのサポート体制など、実際に大切な部分の情報が手に入りにくくなってしまうのです。

塾選びで最も重要なのは、子どもが1年間通う通常授業の雰囲気や指導内容を把握することです。華やかな夏期講習だけに目がいってしまうと、本当に大切な部分を見落とすことになりかねません。

夏期講習に満足したとしても、通常授業が子どもに合わないようでは本末転倒です。塾の本当の魅力を知るためには、期間限定の特別な講習だけでなく、通常授業の様子をしっかりと理解することが何より大切なのです。

無料や割引などのキャンペーンに惑わされないで

「新規生は夏期講習無料!」「夏期講習から入塾すると授業料○ヶ月無料!」こうした無料や割引を謳ったキャンペーンも、塾比較サイトの夏期講習特集では目につきますよね。

しかし、このような無料サービスに惹かれすぎるのは危険です。当たり前ですが、夏期講習を無料で運営できるはずがありません。教室を維持し、講師を雇う費用は当然かかります。では、無料分の費用をどこから工面しているのでしょうか。

多くの場合、その無料分の負担を既存の生徒が払っています。つまり、彼らの授業料の一部を新規生の授業料に回しているということです。新規生を優遇するあまり、既存の生徒を冷遇してしまっては本末転倒です。

一時的な無料キャンペーンに惹かれるあまり、塾の本質を見逃してはいけません。むしろ、新規生徒・既存生徒を問わず、全ての生徒に公平な指導体制が整っているかどうかに着目すべきでしょう。

また、短期的な割引だけでなく、授業料の年間総額にも注意を払う必要があります。初年度は割安でも、次第に値上げされていく可能性もあるのです。子どもが塾に通う期間を見据え、中長期的なコストを算出しておくことが賢明です。

まとめ

多くの塾比較サイトが当たり前のように紹介する夏期講習特集。その華やかさに目を奪われがちですが、決して惑わされてはいけません。本当に重要なのは、子どもが1年間を通して学習する場所の環境です。教室の設備や雰囲気、担当講師の熱意と指導力、カリキュラムの充実度合い、そして何より講師との相性。こうした内面的な部分をしっかりと確かめる必要があります。短期的なイベントだけに目が行ってしまえば、本質が見えなくなってしまいます。塾選びは慎重に行うべきで、あくまで子どもの最善の利益を最優先に考えるべきなのです。まずは塾の日常の様子に足を運び、実際に授業を体験するなどして、総合的に最適な塾を判断する視点が何より大切です。