子どもの通う塾を選ぶ際、塾全体の評判だけに惑わされてはいけません。なぜなら、同じ塾でも校舎によってサービスの質が大きく変わるのが業界の実情だからです。教室の雰囲気や設備、担当講師の指導力など、実際に通う校舎の環境が何より大切になります。評価の高い塾を選んでも、校舎次第では想定外の指導内容になる可能性もあるのです。塾選びで失敗しないためには、インターネット上の情報とともに、必ず最寄りの校舎の実態を確認する必要があります。
塾選びで重要なポイント
最寄り校舎の評判と実績を必ず確認する
塾の実績や評判は校舎ごとに大きく異なります。同じ塾名でも校舎や地域によって、担当講師や指導方針、雰囲気が全く異なるためです。そのため、最寄り校舎の口コミや実績を中心に情報収集することが何より重要です。
入塾を検討中の塾や校舎の公式サイトやSNSを確認するのはもちろん、ネット上の口コミサイトなどで詳しい生の声を参考にするのがおすすめです。ただし、口コミには個人的な意見も含まれるため、客観的に見極める必要があります。
また、体験授業などで実際に校舎を訪れ、授業の雰囲気や設備、講師の熱意などを肌で感じることも欠かせません。
担当講師の指導力と熱意をチェックする
良い塾を見分ける上でもっとも大切なのは、その塾の講師の質です。子どもたちに熱心に寄り添い、分かりやすく指導できる能力があるかが何より重要なポイントです。
生徒や保護者からの満足度が高い講師は、単なる知識の暗記を重視せず、考え方や応用力を養う教え方をします。生徒一人ひとりの理解度を見極め、個別にフォローを入れるなど手厚いサポートを行ってくれます。
一方で、スムーズな授業進行を心がける講師もいます。板書がきれいで話し方も明瞭であるなど、授業のスタイルを重視する一面があります。そうした講師は、テンポの良い授業運びで理解の定着を図ろうとしています。
生徒一人ひとりの理解度を逐一確認するよりも、クラス全体の平均的な理解に主眼を置いた指導方針といえるでしょう。生徒の学習スタイルによっては、このようなタイプの講師に合う場合もあります。
より良い塾選びをするために気をつけること
インターネット上の口コミの見極め方
ネット上の塾の口コミは様々な意見が混在しているため、客観的に情報を見極める必要があります。特定の講師やコースについての意見もあれば、設備の状況や周辺環境についての投稿もあり、一つひとつ内容を精査する必要があります。
信頼できる口コミとして、長文で具体的な状況説明があり、その塾の実情が詳しく書かれているものが挙げられます。一方で、どの塾でも当てはまるような抽象的な内容や、ホームページの紹介文をそのまま書き写したような口コミは、あまり参考になりません。なりすましによる投稿の疑いもあるため、こうした内容が乏しい口コミについては注意が必要です。実際の生徒や保護者が書いた生の声と思われる、具体性のある口コミを参考にするのが賢明でしょう。
また、投稿者の立場や個人的な事情によっても口コミの内容は大きく異なります。例えば、塾の講師に高い期待を持つ受験生目線の口コミと、単に学力の基礎を付けさせたい保護者の意見は自ずと違ってくるはずです。自分の子どもに合った口コミを選別する必要があります。
このように、ネット上の口コミを参考にする際は、書かれている内容をそのまま鵜呑みにせず、冷静かつ多角的な視点で評価を見極めることが大切なのです。
現地で確認すべき塾の雰囲気と設備
インターネット上の情報だけでなく、実際に足を運んで塾の雰囲気や設備を確認することも大切です。教室の配置、机や椅子の数と間隔、ICTツールの整備状況など、子どもが過ごす環境を直接チェックできます。
授業風景を見学できれば、担当講師の指導スタイルや生徒との関わり方を肌で感じ取れます。講師の熱意や生徒の反応、集中力の様子などがわかるでしょう。
また、校舎周辺の通学環境や交通の便なども確認しておくと良いでしょう。危険な場所がないか、夜の帰宅時に明るいルートがあるかなど、安全面のチェックも必要不可欠です。
まとめ
塾選びで失敗しないためには、多角的な情報収集が欠かせません。単に塾のブランド力や看板だけでなく、最寄りの校舎の雰囲気や担当講師の指導力、校舎内の環境などに踏み込んだチェックが重要です。インターネット上の評判と併せて、足を運んで実態を確かめることが賢明な選び方につながります。