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 EDIX 春田校塾ブログ

2022.12.14
どうなる?愛知県の公立中高一貫校

こんにちは。

今回は新設される公立中高一貫校についてのご案内です。

 

1.公立中高一貫校設立の背景

まず、愛知県で新設される公立中高一貫校の対象は現小4以下となります。

他の都道府県の動向を見ますと、初期に一貫校に変えた学校としては底上げが目的でしたが、後期はトップ校を一貫にするところが増えました。

愛知県では美和高校から明和高校まで様々なランクが候補に挙がっていますね。

上・中・下の学校からまんべんなく抽出した感があります。

そもそも一貫校化する狙いは、中1から英語ワークショップ、キャリア教育、探求に取り組ませて高校に繋げることです。

この探求という言葉がキーワードで、大学入試でも古典探求、日本史探求など、学習の深掘りが求められています。

現在では50%~60%ほどがいわゆる昔のAO入試や指定校推薦で進学していきますが、その際、大事なのが高校の時にどんなことに取り組んできたかが重要で、そこで取り入れられたのが「探求学習」なのです。

こうしたことを高校で行っていないところは生徒が独自で行わなくてはいけません。

だから「探求」に取り組ませる学校が多いのですね。

公立中高一貫校がスーパーサイエンススクールやグローバルスクール化を目指すことが多いのも特徴です。

グローバルといえば、国際バカロレアが有名ですね。

<スーパーサイエンススクールとは?>

文字通り、理系を重視した学校です。

京都府立洛北高校付属中学校の例をみますと、中学から独自のカリキュラムで、入った後、勉強はかなりハードなものとなっています。ついていけずに途中で退学という生徒も多い現状です。

<国際バカロレアとは?>

海外の大学に進学する際に有利なコースです。

現在、公立中高一貫校では、さいたま市立大宮国際中等教育学校、大阪府立水都国際中学校がこれを採用していますが、愛知県でも津島中学・高校で導入予定となっております。

2.定員について

80名きっかりで1名たりとて余分には入学させません。

よって、合格した場合は必ずその学校へ進学せねばなりません。

辞退することはできません。

ここで問題が生じます。

中学校で2クラス(80名)募集→高校で定員が減。

ここまでは容易におわかりいただけるかと存じますが、全国の例を見てみますと、高校での定員減数は80名ではなく2倍の160名減であることがわかります。

敷地を増やせず教室数が限られてきてしまいますのでこのような現象になる傾向が高いそうです。

このようにして、歯止めの効かない公立高校離れ対策として定員を下げて、倍率を維持しようとしているのでしょう。

3.倍率は?

全国的に見てみますと、初年度こそ倍率10倍超えしていますが2~3年経過すれば、ほとんどの学校で落ち着いてきます。(資料:学悠出版)

 

4.入試はどうなる?

公立中高一貫校では「入学試験」はいわずに「適性検査」といいます。

範囲は「学校で学んだ内容」とは言いつつも適性検査は教科書の応用が中心に出題される傾向が強いのです。

よく考えてみれば、私立中学ですら範囲は「学校で学んだ内容」とありますが、実際には教科書外のことが大半です。

鵜呑みにするのはやめましょう(笑)。

 

ところで、今回発表されただけでも一貫校化する学校が複数あるのですが、適性検査の内容が全ての学校で共通なのか、学校ごとで異なるのかは現時点では不明です。

来年の発表を待ちましょう。

 

適性検査では思考力、判断力、表現力、課題解決力などを総合的に測ります、というのが厄介でブラックボックス化されている、というのが現状です。

学力が高ければ合格率が高い、というわけではありません。

面接もあり、調査書は「点数化せず」とは言いつつ、後に点数化の可能性を含んだ曖昧な表現に変更されました。

全国的に公立中高一貫校は記述式となっているので、愛知県も同様でしょう。

ところが、適性検査では、作文、面接など採点化が難しいものが多いのです。

作文も上手で、受け答えもハキハキしている生徒さんは合格可能性が高いのですが、これもまた一考の余地ありです。

「塾に行かずに試しに受けたら受かってしまった。」という例もあるのですが、これらの生徒たちのほとんどが中1の授業からついていけなくなり、学校との協議の上、転校(退学)というケースが多く見られます。

よって、愛知県では学力重視の傾向もあるかもしれません。

 

基準が曖昧なのが適性検査の怖いところで、受かったらラッキーという性質のものなのです。

 

これを塾という立場から申しますと、「公立中高一貫校コース」と謳えば生徒・保護者たちは集まってくると思われます。

「私立ほどは難しくない」「私立ほどお金がかからない」と勘違いしている人が多いですから。

しかし、他の都道府県の塾をみても塾の合格率は100%ではありません。

5人に1人、4人に1人くらいで、各塾から1名の合格者が出たら、その塾の講師たちは手を挙げて喜ぶでしょう。

塾で高額を費やして対策しても、それくらい合格は難しいものです。

倍率が高いので、対策をしっかりして、学力検査で満点を取れても不合格もあります。

ダメでも普通の公立中学で頑張ってやっていきましょう、というのが塾の常套句です。

適性検査は1.2.3まで3種が多く、内わけは1文系、2理系、3作文というケースが一般的です。

適性検査を受けるためには、教科書内容が完全にわかっているのが大前提で、それをもとに如何に自分の考えを発展させて答えられるかが重要となります。

 

神奈川県の例を見てみましょう。

18ページ内容を45分で解かせます…。

本文の文章だけで5ページあります…。

読む速度が遅い人は圧倒的不利…。

理系の問題を見ると、中学内容とも捉えられる問題も多く出題されています…。

茨城では採点ミスが起こり、それ以来、解答返却を行なうようになりましたた。

ただ、それによって、採点基準の不明瞭さが保護者にダイレクトに伝わる結果となり、不正解に納得できない問い合わせ電話も入っているそうです。

 

5.結論

・中学入試ではないけど受けるだけ受けてみようかな、という保護者の認識は誤り。

(実際には教科書では学習できない内容も学習しないといけません)

・私立中学入試よりもかなり特殊な対策が必要。

(「個性」という名の人間性も重要視されます。おとなしい子は圧倒的不利。明朗快活で学習意欲の高い子は有利)

・人格形成など保護者がやるべきこともかなり多い。

(ここに塾が入る余地がある?ご家庭での努力不足や性格による不合格とする?)

 

このように不明瞭な採点基準であり、受かったらラッキーという認識の公立中高一貫校対策として多額の受講費を支払って、私立中学入試レベルの学習指導を塾で対策を受けて美和高校や津島高校へ行く…。

価値観は人それぞれでしょうが、現時点では私はあまりメリットを感じないのですが…。

いかんせん、まだ情報が不足していますので結論を言うには時期尚早かもしれませんが、学校の勉強ができれば入れるんでしょ?という考えだけは捨ててください。

そうであれば同じ出題範囲である私立中学入試もここまで大変ではありません(笑)。

むしろ、学力を高めれば合格が近づく私立中学入試の方が、確実性もあり、やるべきことも明確なのでオススメです。

 

余談

では、なぜ公立中高一貫校対策を始める塾があるかって?

 

答えは明確。

 

先ほどの倍率データにもある通り、しばらくはブーム到来で生徒数が増えるからでしょう。

 

5~6年ほどして、適性検査やその塾の実態(実績)がわかったとき、おそらくその塾の信用失墜から倒産につながる可能性もあるかも、というのは邪推でしょうか(笑)。

公立中高一貫校というのは、そもそもが公立離れを食い止めるための苦肉の策だということを忘れないようにお願いします。

今日はここまで。

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